M1 Mac, Apple SuperDrive, X Lossless Decoder(XLD)を使って手持ちCDをリッピングしたのでメモ
まず、ドライブのオフセットについて、Apple SuperDriveに対しては自動検出が効かない。なので手動で設定する必要がある。
ただ、Apple SuperDriveは、実際に中に入っているドライブがいくつかある模様。
以前のMacOSでは、ドライブの型番が表示できたようだが、今はできない。仕方がないのでWindows PCに繋いでデバイスマネージャーで確認した。
→ CDをいれて「システム情報」→「ストレージ」に行くと確認できました。Mac単体でもいける。
HL-DT-ST DVDRW GX50Nであることがわかったので、AccurateRipのページでオフセット訂正値を調べてXLDで設定した。
AccurateRip関連のログの読み方
同じアーティストの同じアルバムでも発売された年やミックスの差で様々なバージョンがある。
当然、それによってチェックサムも異なってくる。
AccurateRipには、それら違いに応じて複数の登録があり、confidence n/m
のmが、その登録件数を表す。
例えば以下のログは、実際に私がBill Evansの「Walts For Debby」をリッピングしたときのものだが、Track 01については
73パターンAccurateRipに登録されていることを示す。今回のリッピングは、そのうち37個と一致していることを示す。
基本的には一致が一つでもあれば確実に正確にリッピングできていると考えて良さそう。
ちなみにAccurateRipでは、チェックサムのアルゴリズムにv1とv2があって、v2は衝突耐性が向上しているらしい。
Track 01の個別レポートで、Accurately ripped (v1+v2, confidence 4+33/73)
となっていることから、一致した37件の内訳は、v1、v2がそれぞれ4、33件ということ。
トラックごとの個別レポートでCRC32 hash
とAccurateRip v1 or 2 signature
の違いはよくわからない。
当初この2つが一致すべきかと考えたが、海外のフォーラム等で他人のログをみても誰も一致してなかった。なのでこの2つの不一致は気にしなくても良さそう。
AccurateRip Summary (DiscID: 00092683-00313957-4a090106)
Track 01 : OK (v1+v2, confidence 37/73)
Track 02 : OK (v1+v2, confidence 38/72)
Track 03 : OK (v1+v2, confidence 37/71)
Track 04 : OK (v1+v2, confidence 38/71)
Track 05 : OK (v1+v2, confidence 37/72)
Track 06 : OK (v1+v2, confidence 38/71)
->All tracks accurately ripped.
~(中略)~
Track 01
Filename : /Users/aaaaaa/Music/Bill Evans Trio/Walts For Debby/01-My Foolish Heart.flac
Pre-gap length : 00:02:37
CRC32 hash : 418111A5
CRC32 hash (skip zero) : 22EC7CF8
AccurateRip v1 signature : D536E86A
AccurateRip v2 signature : 6B110D1A
->Accurately ripped (v1+v2, confidence 4+33/73)
Statistics
Read error : 0
Jitter error (maybe fixed) : 0
Retry sector count : 0
Damaged sector count : 0
補足
- ここにも解説があるとおり、AccurateRipのページに載っているオフセットは"Correction Offset"とあるとおり訂正値である。したがって、対象のドライブはこれとはsignが逆の方向にオフセットを持っていることになる。XLDでは訂正値を指定する仕様なので、signを含めてそのまま値を記入すればよい。
参考
https://pilabor.com/blog/2022/10/audio-cd-ripping-hardware/
ドライブごとにどれだけ正確にリッピングができたかを掲載。GX50Nは99.509%。提出数が1000未満のためランクインはしていないものの、結果はまずますといったところ。